2009年2月1日日曜日

転載:民主党のアフガン和平素案、国際監視団展開を提案(共同)

民主、日本主導でアフガン和平 政権交代にらみ素案

民主党が政権交代後に実現を目指すアフガニスタン安定化策の素案が三十一日、判明した。

国連にも働き掛け、アフガンに軍隊を駐留させる米国など関係国と、反政府武装勢力タリバンの双方に戦闘停止を要請。アフガンとパキスタン国境地帯から米軍、北大西洋条約機構(NATO)軍、パキスタン軍が撤退、代わりに日本を含む複数国でつくる国際停戦監視団が現地に展開する構想だ。日本政府がホスト役となり、和平実現に向けた国際会議を東京で開催することも想定している。

現状では停戦合意の形成は極めて困難とみられ、党内で異論が出ることも予想されるが、小沢一郎代表は基本的に了承しており、鉢呂吉雄次の内閣」外相を中心に近く成案をとりまとめる考えだ。

アフガン支援に関し小沢氏は従来、国連決議に基づき活動している国際治安支援部隊(ISAF)への自衛官派遣を実現させる方針を表明していたが、戦闘が泥沼化する中、対話を基調とした包括的な平和構築を目指す路線に転換した。

素案によると、国際停戦監視団は、これまで戦闘に関与していないサウジアラビア、ヨルダンなどのアラブ諸国と日本で構成。武器は携帯せず、アフガン警察やパキスタン側の自警組織の治安維持を支援する。日本からは自衛官の派遣を想定している。


民主、日本主導でアフガン和平 政権交代にらみ素案(2009/02/01 共同通信)
※↑ここまで、インターネット版



※↓ここから、新聞記事版
日本主導でアフガン和平 米国などに停戦要請br>
タリバン側との対話を進めるため、旧タリバン政権の最高指導者オマル師を拘束や攻撃の対象から外すことを米国に要請する一方、アルカイダ系の国際テロ組織を支援しないようタリバン側を説得する。

構想実現のため超党派の議員連盟を発足させ、この議連を受け皿に、アフガンとパキスタンの閣僚級とタリバン代表などによる実務者協議を開催。協議が調えばアフガンのカルザイ、パキスタンのザルダリ両大統領を東京に招き、正式合意を図るとしている。

国際監視団を展開素案のポイント
一、停戦を実現し、アフガニスタンとパキスタンの国境地帯から米軍、北大西洋条約機構(NATO)軍、パキスタン軍が撤退
一、アラブ諸国と日本で構成する国際停戦監視団が国境地帯に展開
一、国際停戦監視団は武器を携帯せず、アフガン警察、パキスタンの自警組織を側面支援
一、超党派議連を受け皿に、タリバン代表も参加するアフガンとパキスタンの閣僚級協議をあっせん。両国大統領の会談を東京で開催
一、旧政権タリバンの最高指導者オマル師を拘束や攻撃の対象から外すよう米国に要請

【解説】民主党がアフガニスタン安定化に向けた外交構想をまとめるのは、次期衆院選で政権交代を実現した場合、インド洋での海上自衛隊の給油活動を停止する方針のため、これに代わる何らかの日本の貢献策を示す必要性があるからだ。

アフガンでの「テロとの戦い」に力を入れるオバマ米政権が停戦に応じる展開は現状では想定しにくく、日米関係が悪化するとの批判も予想されるが、担当者は「現地に駐留する米軍は疲れ切っている。米国は『出口戦略』の検討も始めており、話し合いの余地は十分ある」と指摘する。

構 想の大きな特徴は、自衛官派遣を想定する国際停戦監視団について、小火器も持たない“丸腰”を基本とした点だ。素案作成にかかわったメンバーは「これまで の外国軍隊の関与とは違うことを明確にする。武器を持たないことは極めて重要なメッセージになり、平和構築の力になる」と強調する。

実際、自衛隊が丸腰で国連平和維持活動に参加している「国連ネパール政治ミッション」(UNMIN)の例もある。ネパール国軍とネパール共産党毛沢東主義派の和平合意を受け、二〇〇七年三月から自衛官が武器を持たず、兵器庫の監視などに従事している。

ただ治安情勢の違いは明らかで、アフガンの現状を知る外務省関係者は「派遣すれば犠牲者が出るのは間違いない」と指摘する。

●背景資料:アフガニスタン・パキスタン・サウジアラビア調査報告(PDF)


【免責事項】上記解説で触れられている「担当者」とは犬塚議員のことです。この記事は当事務所が共同通信から受けた取材に基づいて執筆され たもので、後半の新聞紙面については共同通信に転載許諾を頂いた上で全文を掲載しております。尚、ブログ転載するに当たって記事のレイアウト等のみ当時事 務所にて編纂させて頂いております。

文責:参議院議員犬塚直史事務所 外交政策担当・勝見貴弘

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